「浮き指」で肩こり、頭痛、下半身太りに!原因と対策を解説
歩くたびに足の指が浮いてしまう「浮き指」。足裏全体で体重を支えていないため、足の変形を引き起こすだけでなく、首・腰のヘルニア、自律神経失調症、うつなどの症状も引き起こすんです。
春の散歩を元気に楽しむためにも、原因と対策を笠原接骨院・カサハラフットケア整体院総院長、笠原巌さんが徹底解説します。
女性と子供に多い浮き指はさまざまな不調の原因に
「私の調査では、女性の約8割が浮き指か外反母趾で、最近は、子供にも増えています」(笠原接骨院・カサハラフットケア整体院総院長、笠原巌さん、「」内以下同)
原因は裸足ででこぼこ道を歩かなくなったことによる足裏の退化。さらにサイズの合わない靴が拍車をかけているという。
「特に筋力が弱い女性や子供は、足から伝わる突き上げを首でも補うため、首のズレや変形が生じ、神経を圧迫しやすくなります。それがさまざまな不調を引き起こします」
○健康な足
足の指、指の付け根、かかとの3点が地に着いているのが正常。重心は土踏まずにくる。
×浮き指の足
指の付け根、かかとの2点で体を支えることに。重心がかかと側に片寄り、骨格が歪む。
浮き指度チェック!
こんな症状、ありませんか? 1個でも当てはまったら、浮き指の可能性大!
□足指の付け根にタコや魚の目ができやすい
足の指が浮いていると、指の付け根に負荷がかかり、魚の目や、分厚いタコ「中足骨胼胝腫(ちゅうそくこつべんちしゅ)」ができやすい。特にパンプスを履く人は注意。
□足指の表面にタコができている
靴の中で足の指が浮いていると、靴とすれて足指の表面にタコができやすい。特に中指、人さし指、薬指にできている人は要注意。
□足の親指を付け根から押した時、90度以上反る
足の親指を甲側に強めに押した時、90度以上反ったら浮き指。歩行するたび、足の親指が浮いていないかもチェックしよう。
□首や肩がこり、頭痛やめまいがする
足の指が浮くと、重心がかかとに寄り、体に左右差が生じて首がズレたり変形する。それが自律神経を圧迫し、こりや不調の原因に。
□ダイエットしても下半身だけ太いまま
足の指が浮いていると、足裏が不安定になるため、それを補おうと、尻や太ももの筋肉が発達。下半身だけが太くなる。
□巻き爪になりやすい
足の指を反らした状態で歩いていると、歩行時に本来かかるはずの圧力が爪にかからず、萎縮して丸まり“巻き爪”になる。
□うつっぽい
浮き指になると、自律神経に不調をきたすため、やる気が出ないなどのうつ状態に。顔が火照っても、目や口の周りが青白いのが特徴。
□自律神経の不調になりやすい
足の指が浮き、骨格が歪むと、頚椎と頭蓋骨の接続部もずれて変形し、自律神経を圧迫する。そのため、不眠など自律神経の不調を起こす。
□O脚である
足の指できちんと踏ん張らずに歩き続けると、足先が外方向にねじれる。すると、膝下の骨がズレたり外側に筋肉がつき、O脚に。
原因はコレ!
●サイズが合わない靴
スリッパやミュール、サイズが合わない靴、幅広の靴などを履いていると、無意識のうちに、脱げないように足の指を上げる癖がつき、結果的に浮き指になる。サイズが合うことはもちろん、足の指がきちんと踏ん張れて、快適に歩ける靴を選ぼう。
●姿勢が悪い
足の指と姿勢には、実は相関関係がある。足の指が上がっていると、重心がかかと側に片寄るので、後ろに倒れないよう背中を丸め、首を前に出す猫背の姿勢になる。すると、頭の重さが過度に首にかかり不調の原因に。
改善法はコレ!
●膝曲げ立ち
膝の力をわずかにゆるめて、足指に力を入れて立つ。こうすると、重心が前にかかるので、自然と足の指が地に着く。この時、猫背にならないよう、背をしっかり立てること。台所での立ち仕事など、普段の立ち姿勢に取り入れると、自然に改善できる。
●足踏み運動
膝が90度になるよう高く上げ、両腕も前後に高く振りながら足踏みをする。この時、足の指を踏ん張ると、足が上がりやすい。背筋がまっすぐ伸びるよう意識しながら毎日10~20回ほど、足踏みをするとよい。
※女性セブン2018年3月29日・4月5日号
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