還暦祝いは「母となめろう」「NO老いるLIFE~母と娘のほんわか口福日誌~第85話
漫画家で栄養士の資格をもつうえだのぶさんは、山口県で膵炎を抱える80代の母と暮らしている。母の膵臓を労る脂質控えめ”NOオイル”な食生活を送る日々。母は先月84才となり、のぶさんは今月60才、還暦を迎えた。「ついにその日がやってきた」と母娘で食べたものは――。
還暦を迎えて…
えー、私ごとで誠に恐縮ですが――先日「還暦」を迎えました。
今年に入ってからずっと還暦還暦と騒いでましたが、とうとう本当にその日がやって来てしまいました…。
同級生のSNSなどを見ると、お子さんやお孫ちゃんがお祝いしてくれるパターンが一般的ですが、独身&子なしのわたくしは「自分の還暦は自分で祝う」と早くから決めておりました。
「節目っぽいこと」「ひとりでもできること」……あれこれ模索しててふと思いついたのが「神社で厄払い」。節目の日に「清められる」って特別感ありませんか?
誕生日当日。社務所で「厄払いを」とお願いしたところ「女性の還暦は厄年ではないので、お祓いではなく『年祝い』になります」と言われました(男性は60才=厄年だそうです)。
「年祝い」ってなんか良い言葉ですね♪
還暦=生まれ直し
神主さんが言うには、還暦って「暦が還る」、60才で生まれた時と同じ干支が回って来るので「人生が一回りしてスタートに戻る=生まれ直し」なんですって。へえ~。
なので、昔の赤ちゃんに着せていた魔よけの産着と同じ「赤色」のちゃんちゃんこを着るのだそう。うちの母の時は弟夫婦と一緒にお祝いをしましたが「60才まで元気で良かったねー」とかそういうのだと思ってました。
「生まれ直し」かあ。リスタート、人生の再出発なのね。
私は会社員じゃないので、定年もなく「リスタート」の実感はないですが、33才で漫画家になって今日までこの仕事を続けてこられて「よく頑張ったじゃん」という思いはあります。
右往左往しながら描き続けてきて、何度「才能ない、辞めよう」と思ったことか。
でも今回還暦を迎えて「そろそろ肩の力を抜いてもいいのかな」と思いました。
母がいて、日常があって、泣いたり笑ったりしながら、描いて、作って、食べて。これ全部が「私らしさ」で、「これ以上」はなくて「このまま」でいいのかもしれないなと。
60才にして悟る。そういう意味では「リスタート」かもしれません。
母と祝賀会で「なめろう」を
そんなわけで記念すべき還暦の夜は、私の好きな地元の居酒屋で迎えることにしました。
母とふたりの「通常運転」な祝賀会です。
私のお気に入りの一品、「なめろう」の小鉢に、脂質ほぼゼロの車海老に山芋鉄板。安定のNOオイルセレクト♪
母はクリームコロッケとハモの天ぷらがおいしかったとご機嫌でした(特別な日だから揚げ物もOK)。
<追伸>
家に帰ったら友人知人からお花が届いていました。
弟がお祝いのお酒を持って来てくれました。
スマホに沢山のお祝いメッセージが入っていました。
独り者だけど一人ぼっちじゃない、と思ったらちょっと泣けました。うん、私の人生、悪くないね。
NOオイルMemo「なめろうは最強の組み合わせ」
「なめろう」はアジやイワシなどの新鮮なお刺身に、ネギやショウガなどの香味野菜と味噌を混ぜ細かく叩いて作る一品です。私の行きつけの居酒屋ではニンニクも入ってます。
アジの刺身は脂質が少ないので我が家では定番ですが、実は100g当りのビタミンB1が玄米ご飯と同じくらい摂れます(アジ0.14mg・玄米ご飯0.16mg/100g)。
ビタミンB1は糖質の代謝をサポートする栄養素ですが、さらに「なめろう」に入れるネギやショウガ(ニンニクも)には、そのビタミンB1の働きをサポートする成分(アリシン)が含まれているので、最強の組み合わせ。
その上、発酵食品の味噌で味つけがしてある…栄養オタの私にはたまらない一品です。
絵と文
漫画家・うえだのぶ
イラストレーター・漫画家。60才。山口県で84才の母とふたり暮らし。40代で地元の短大に入学し、栄養士の資格を取得。地元山口県を拠点に、漫画を利用した食育や時短調理などの栄養講座の講師なども務めている。
アメブロ:https://ameblo.jp/abareinupoti/ インスタ: https://www.instagram.com/nobuueda/?hl=ja
『読者体験!リアル迷惑人間大集合1 』Kindle版が発売中。
