「親や家族の食事が心配」介護者の約9割が不安を抱えていた!調査で判明したリアルな実態「市販品も取り入れて食生活に安心と笑顔を」【管理栄養士提案】
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シニア世代の親や家族の食事が心配…。毎日の食事作りや栄養管理に課題を感じている人も多いだろう。実際、「家族の食事と栄養に関する調査」※では、介護中の家族が抱えるリアルな悩みや不安が浮き彫りになった。日頃からデイサービスで高齢者の栄養相談を受けている管理栄養士の川鍋仁美さんに、介護中の食事について気をつけるべきポイントや手軽にできる工夫を紹介してもらった。
教えてくれた人/管理栄養士 川鍋仁美さん
管理栄養士。大学卒業後、総合病院に勤務し、介護食・嚥下食の献立作成や栄養相談に従事。現在はデイサービスで高齢者の栄養相談や食事サポートを行う。介護ポストセブンでは高齢者の栄養や介護食に関する記事を執筆中。
介護する家族と本人が抱える不安が浮き彫りに
「家族の食事と栄養に関する調査」(ネスレ日本株式会社と介護マーケティング研究所 by 介護ポストセブン共同調査)※によると、現在もしくは過去3年以内に65歳以上の親・家族など身近な人の介護経験がある人の88%が「介護をしている親・家族など身近な人の食事や栄養について心配に思っている」ことが判明した。
「私が栄養サポートを担当させていただいているデイサービスの利用者さんやご家族からの相談からも、多くのかたが食事に課題をお持ちであると日々感じていますので、この調査の結果は納得するとともに、危機感も感じます。
皆さん、栄養のことを知っているようで知らない。食べているつもりでいても、栄養が足りていないかたはとても多いのです」(川鍋さん、以下「」同)
同調査では「食事の準備や介助に関する悩みや負担」のTOP3に「食事作りに関すること」が挙がっている点も見逃せない
1位:メニューや献立を考えるのが大変、バリエーションに困っている…41%
2位:味の好みがあり、それに合った調理をしたり食品を買うのが大変…29%
3位:やわらかい食事や細かく刻んだ食事を用意するのが大変…25%
「噛む力や飲み込む力に配慮したり、栄養バランスを考えたり、介護食作りは、食のプロであっても大変なことです。在宅では、毎日の食事作りの他にも気も使うことがたくさんありますので、介護する人の負担は大きいですよね。
高齢になると食が細くなり、たくさん食べられなくなる悩みも多くなります。ご家族は『もっと食べてほしい』という思いから、一生懸命食事を準備し、でも、ご本人は食べたい気持ちはあるけどそんなに食べられない…。そんな双方の思いのすれ違いに、切なくなってしまうこともあると思います。
実際、同調査でも、高齢者自身や、介護者からの食事に関する切実な悩みや不安の声が多く寄せられている。以下にコメントをいくつか紹介する。
「若い時みたいに量が食べられません。全体的に食べる量が少ないので栄養面で足りているか不安です」(76歳男性)
「もともと偏食な上、最近食事を全く摂らない日がある。体力も落ちてきて心配」(74歳女性)
「91歳の母は健在ですが、料理する事が面倒になってきて、ちゃんと食べているか心配です」(61歳女性)
また、高齢者本人と家族の双方が、食事に不安を抱える一方で、約6〜7割の人が市販の介護食品を「使ったことがない」と回答していることも注目ポイントだ。
これに対し、川鍋さんは「食事に関して漠然とした不安を感じているものの、どんな対策をすればいいか、どういうものを活用すればいいか知らないかたもまだまだ多いということが考えられますね」と分析する。
「まずは、1日に必要な栄養はどのくらいなのか、実際に食事でどのくらい栄養が摂れているのかなど状況を把握することが必要ですね」
※「家族の食事と栄養に関する実態調査」
ネスレ日本株式会社×介護マーケティング研究所 by 介護ポストセブン共同調査
実施日:2026年8月7日~17日
対象者:アンケートに回答した介護のなかま会員1855名のうち、現在もしくは過去3年以内に65歳以上の親や家族の介護経験がある754名の回答を集計
「ちゃんと栄養は摂っているつもり」の高齢者が多い
川鍋さんがデイサービスで栄養相談を受ける中で、普段の食事内容を聞くと気になる回答をする人が多いという。
「朝食は菓子パン1個だけ、お昼はそうめんなど麺類だけという人が多いのです。菓子パンや麺類は糖質が多く満腹感を得やすいので、『お腹が一杯になっているから栄養は摂れている』と思い込んでいるかたもいらっしゃいます。
また、朝食は食べない、朝昼兼用など、1食抜いてしまっているかたもよくいらっしゃいます。ほかにも、夜は、ヘルパーさんが用意してくれたり、家族が宅配弁当を手配してくれたりしているけど、全部食べられず、何回かに分けて食べているという声もあります。カロリーや栄養不足に加え、衛生面も心配ですよね」
必要なカロリーの量を知っておこう
では、シニア世代が1日に必要なカロリーはどのくらいなのだろう。
「身体を動かす源となるエネルギー量の単位をカロリー(kcal)で表します。カロリーは、体重の増減にも直結します。さらに筋肉をはじめ、体のあらゆる組織を作る材料にはたんぱく質が不可欠です。このふたつが不足すると、だんだんと痩せてきてしまい、フレイルなどの原因にもなります。
例えば、75歳以上の高齢者の場合、体格や活動量にもよりますが、1日に必要なエネルギー量は1500〜1800kcal程度が一つの目安となります。また、たんぱく質は50~60gを一日の摂取目安にしたいところです。
そうめん1束(約50g)だと約170kcal、たんぱく質は約5g、菓子パン1個で200kcal程度あるものが多い一方、商品によっても異なりますが、たんぱく質が十分に摂れない場合があります。こうした食生活が続くと、じわじわと体重が減ってしまい、その変化がゆっくりの場合には本人も周囲も気づきにくいこともあります。
また、一度にたくさん食べられない、食事がなかなか進まないからご家族の食事の介助にも時間がかかってしまうという悩みもありますよね。
こうした場合は、『少量で効率よく栄養補給できるもの』をちょこちょこプラスする対策がおすすめです」
川鍋さんおすすめの食べ方は以下のとおり。
●そうめんやうどんなど麺類なら、めんつゆに温泉卵を入れる
●菓子パンには、牛乳や豆乳、ヨーグルト、チーズをプラスする
●おやつにヨーグルトやチーズを食べる
「カロリーが高く、たんぱく質を含むものを少しずつこまめに摂ることで、手軽な対策になります」
「手作りだけが愛情ではない」便利な市販品を味方に
介護施設や医療現場では、栄養補助食品をうまく活用していると川鍋さんは語る。
「デイサービスでは、昼食やおやつに市販の栄養補助食品を取り入れることもあります。介護施設や医療現場では、ゼリーや飲料をよく活用していますが、実は、主食としても食べられて手軽に栄養を補える介護食の必要性も感じていました。
そんな時、ちょうど介護ポストセブンの介護食試食企画で、食べてみて注目した介護食品が『アイソカル 高カロリーのやわらかいおかず』と『アイソカル 高カロリーのやわらかいごはん』です」
→関連記事:2026年上半期の注目の「栄養補助食品」4選を編集部&管理栄養士が試食レポート「味も風味も劇的に進化!」
「1日1500~1700kcalが必要な高齢者にとって、1日3食の中で1食を抜いてしまうなど、1食をおろそかにしてしまうのは、必要なエネルギーや栄養素を確保するうえで大きな影響があります。そうした食生活が続いているときや、『食べられなくなってきた』などの不安を感じている場合は放置せず、ぜひこうした市販品を活用してほしいと思います」
川鍋さんが、『アイソカル 高カロリーのやわらかいおかず』『アイソカル 高カロリーのやわらかいごはん』に注目したポイントを紹介する。
注目Point【1】少量で高カロリー
カップタイプなので持ち歩きもできて、場所を選ばず食べられるのがポイント。
「常温でももちろんおいしいです。電子レンジで手軽に加熱できるので、温めて食べるのもおすすめです。
手のひらに収まるほどの小さなサイズですが、中に栄養がギュッと凝縮されています。ごはんは、1カップ(100g)で150kcal、ゆで卵1個と同量のたんぱく質5.5gの設計です。
同じカロリーをおかゆで摂る場合、大きめのお茶碗一杯(230g)に相当します。そんなに量が食べられないという人にはちょうどいい量。残さずに食べられたという自信にもつながると思います」
注目Point【2】味が「おいしい!」から日常使いに
『アイソカル 高カロリーのやわらかいおかず』は、「肉じゃが」「野菜のクリーム煮風」「カレー」の3種類。どれもしっかりとした味付けで、「おいしい」と実感できるのがポイント。
「『肉じゃが』は、高齢者のかたがとても好む味だと思います。甘からくてお肉やじゃがいもの食感が残っています。
『野菜のクリーム煮風』は、野菜の風味豊かでクリーミー。洋風の味付けがパンにも合いそうですね。パンにのせてチーズをかけ、サッと焼き目をつけるといった、アレンジメニューもおすすめ」
「『カレー』は、ほんのりスパイシーで『これが介護食?』とびっくりするほど本格的な味わい。実は、息子の塾弁に持たせてみたら、介護食とは気づかず、喜んで食べてくれたんです。高齢者のかただけでなく、介護をする人や忙しいときなど、普段の食事に活用して健康維持につなげてほしいですね」
注目Point【3】食べやすさに配慮した設計
同シリーズは、すべてユニバーサルデザインフード(UDF)※の「舌でつぶせる」の規格製品。
「噛む力に不安がある高齢のかたが食べやすく調整されているので安心です。
『やわらかいごはん』は米の粒感やお米の甘さを感じますが、カロリーアップにもつながる油分が含まれているので口の中でまとまりがあって飲み込むときのすべりもいいと思います。
『やわらかいおかず』はどれも具材の食感がしっかりと感じられるので、食べ応えや満足感もありますね。
『おかず』1個(80g、100kcal)と『やわらかいごはん 白がゆ1個(100g、150kcal)』を組み合わせると、250kcalになります。
こういった手軽でおいしい市販の介護食を、普段の食事に取り入れることで、高齢のかたや介護が必要なかたの栄養を補える安心感が生まれるだけでなく、介助するご家族にとっても、調理の手間や精神的な負担がグッと減ると思います」
※日本介護食協議会が定める介護食の指標。噛む力や飲み込む力などを考慮し、かたさや粘度など4つの区分(「容易にかめる」「歯ぐきでつぶせる」「舌でつぶせる」「かまなくてよい」)がある。
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介護ポストセブンの読者会員「介護のなかま」から寄せられた感想
『アイソカル 高カロリーのやわらかいごはん』『アイソカル 高カロリーのやわらかいおかず』は、先日実施された「第4回介護のなかまカフェ」で、参加者が試食し、大好評だった商品だ。実際に食べたかたがたの感想の一部をピックアップしてご紹介する。
「お米が甘く、粒が残っていて噛み応えもほどよくあった。口の中で程よくまとまる感じ。自分の食生活にも取り入れて介護いらずを目指したいと思いました」
「肉じゃがは、思っていたより味がしっかりしていて甘じょっぱくてとてもおいしかったです」
「カレーは、常温でもおいしかったですが、レンジで温めてチーズをトッピングしたらおいしそうだなと思いました」
「保存期間も製造から9~12か月と長く、常温で保存できるので非常食として自宅に常備しておきたいと思いました」
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川鍋さんは最後に、「介護食をもっと身近なものにしてほしい」と語る。
「介護するご家族もご本人も、『手作りこそが愛情』『市販品に頼るのは手抜きをしているんじゃないか』と思っているかもしれませんが、そんなことはありません。手軽で便利なものを活用して、お互いの負担を減らしてほしいと思います。こうした市販品は決して『最終手段』ではないんですよ。
たとえばプロテインだって以前はアスリートが飲む特別なものでしたが、最近では一般的になってきていますよね。私も今日はあんまり栄養が摂れていないと思って、撮影前に栄養補助食品のドリンクを飲んできたんです。
それと同じように、市販の介護食も『何か足りないな』『食べるのがしんどいな』『作るのが大変だな…』。そんなとき活用する『身近な存在』として、お家にストックしておくといいと思います。とてもおいしく進化している市販の介護食が普段の生活に当たり前にある、そんな社会になったらいいですよね」
【データ】
商品名/『アイソカル 高カロリーのやわらかいごはん バラエティパック12個セット』
セット内容/白がゆ:4、玉子がゆ・昆布だし・おかか・ひじきの混ぜごはん風:各2
内容量:各100g
エネルギー:各150kcal
販売価格:3,996円(税込)
商品名/『アイソカル 高カロリーのやわらかいおかず 白がゆバラエティパック』
セット内容/白がゆ:6、カレー・肉じゃが・野菜のクリーム煮風:各2
内容量:白がゆ1カップ100g、おかず各80g
エネルギー:白がゆ150kcal、おかず各100kcal
販売価格:4,590円(税込)
販売:ネスレ日本株式会社
https://healthscienceshop.nestle.jp/blogs/isocal-kaigosyoku/index
撮影/菅井淳子
